第63章

「……頭おかしいんじゃないの!?」

由利が裏返った声を上げた。

「何の落ち度もないのに、どうしてあの子を精神病院なんかに入れるのよ! それに、あの子は病気じゃないでしょう!」

「病気じゃないだと?」

隼人がかっとなって声を荒げる。

「あいつは狂ってる! 普通の女が、あんな動きできるか? 普通の女が、あんなことするかよ!」

今日の出来事が脳裏をよぎった瞬間、隼人の全身がぶるりと震えた。胃の奥が、ぐわっと持ち上がる。

「っ……」

彼は勢いよく口元を押さえ、腰を折ってえずいた。

由利は顔色を変え、慌てて駆け寄って背を支える。

「景行、どうしたの!? やめてよ、ママを怖がらせない...

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