第65章

「親父、心配いらねえって」

隼人は鼻で笑った。

「あの精神病院、バックが相当固い。湊が調べようとしても、掴めるもんなんか何もねえよ」

「それにさ。美月が自分から治療を受けに入ったって、こっちが言い張ればいい。あいつに何ができる?」

「で、あいつが気づいた頃には――美月はもう“お利口さん”になってる」

「助け出そうとしても、手遅れってわけ」

隼人の口元が、ねっとりと歪む。

精神病院には、人を「従わせる」手段がいくらでもある。

美月さえ放り込めば、あとは好きに料理できる。生き地獄を味わわせてやるだけだ。

浩一はしばらく黙り込み、やがて小さく頷いた。

「……分かった。おまえの言...

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