第68章

「彩――これは殺人だよ!」

「彩、みづき。今どこにいるの? 無事? あいつら、何かされてない?」

「美月、大丈夫。まだ私の番じゃない」

「待ってて! 今すぐ行く! 連れ出すから!」

「いい。自分で出られる」

「冗談でしょ!? 精神病院だよ? ひとりでどうやって――!」

「もう半分、出てる」

「……???」

美月はそれ以上、説明しなかった。

スマホをポケットへ押し込み、目の前のカルテの山を見下ろす。

――全部、証拠。

ここに残すわけにはいかない。

美月はファイル袋を見つけ、星印の付いたカルテを片っ端から放り込んだ。自分の分も、迷わず一緒に。

外へ持ち出せば、使い道はい...

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