第74章

隼人の顔色が、すっと青ざめた。

盛世ホテルには常に部屋を取っている。三か月前と言われても、どの夜のことか思い出せない。

だが――いつだって金を払って呼んでいただけだろ?

それがどうして「娘を傷つけた」なんて話になる。

「そ、それは……あっちが自分から……!」隼人は慌てて言い訳した。「金だって払ったんだ!」

「自分から?」

美月の声は、さらに冷えた。

「私の娘は十六よ。何が分かるっていうの」

「あなたは力づくで、動画まで撮って脅した。口外するなってね」

「今じゃ毎晩悪夢で、精神だって壊れかけてる」

「一ノ瀬社長。さあ、この落とし前――どうつけるつもり?」

隼人の胸が、どく...

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