第79章

「父さん、ここにいる」隼人は慌てて浩一の手を握り返した。「具合はどう? どこか苦しいとか、痛いところはない?」

浩一は黙ったまま、ゆっくり首を横に振る。

隼人を見つめる眼差しは複雑だった。

失望、怒り――それだけじゃない。言葉にしづらい、どろりとした何か。

長い沈黙のあと、浩一がようやく口を開いた。

「ネットの件……本当なのか」

隼人の顔から血の気が引いた。

口を開いて説明しようとして、言葉が出ない。

写真も動画も、あれだけ揃っている。どう言い訳すればいい?

浩一は、その反応だけで悟った。

――本当だ。

目を閉じ、深く息を吐く。

終わった。

一ノ瀬ホールディングスの...

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