第98章

美月は十数針も打ち込み、源一が痛みに気を失いかけたのを見届けて、ようやく手を止めた。

気絶はさせない。意識だけは保たせたまま、全部味わわせる。

十分ほど経って、骨の髄までえぐられるような痛みが、ようやくじわじわと引いていった。

源一は水から引き上げられた魚みたいに、がばがばと空気をむさぼった。全身は冷や汗でびっしょりで、まるで水を浴びた直後のようだった。

美月はそこで初めて手を伸ばし、彼のツボを解いた。

「お、おまえ……誰だ……」

源一はやっと声を出せた。掠れて、泣き声みたいに震えている。

「俺はおまえに何もしてない……なんで、こんな……」

美月は答えない。ただ、リュックから...

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