第102章

 千凪はハッと我に返った。瞳に宿っていた欲情は霧散し、驚きを隠せずに光弘を見つめる。

 悟られまいと、千凪は無理やり笑みを張りつけた。

「どうして急に私のイーゼルを運んだりしたの? あそこはあなたの書斎でしょう、仕事の邪魔になると思わなかった?」

 光弘は喉の奥で低く笑いながら、千凪の下腹部へと手を這わせる。

「書斎の掃き出し窓からの眺めは悪くない。あそこで描いたほうが、インスピレーションが湧くと思ってね」

 話している隙に、光弘の指先はすでに千凪の下着の中へと侵入していた。

 千凪は考え事に没頭しており、その動きにまったく気づいていない。

 まさか上の空だとは思いもしなかった...

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