第74章

悠真は心の中で密かに鼻を鳴らした。(もう僕のママじゃないなんて言っておいて、結局のこのこと来てるじゃないか。昨日の夜、僕を拒絶したのはママの方だ。だから僕からは口をきいてやらない。ママが謝ってくるまでは絶対に!)

 そう決め込むと、悠真は表情を引き締め、ふんっと顔を背けた。機嫌を取ってくるのを待つつもりなのだ。

 視界の端に千凪がこちらへ歩いてくるのが映り、悠真の心は躍った。だが次の瞬間、千凪に駆け寄ろうとした彩葉がぶつかってきて、彼はよろめいた。

「ほら、やっぱり私のママよ! 私、嘘つきじゃないもん。本当にママは来てくれたんだから!」

 彩葉は千凪の手を引いて叫んだ。

「マジかよ...

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