第67章

事ここに至って、清宮尚大も自分の形勢が尽きたことは理解していた。――それでも胸の奥に、わずかな不服だけが残っている。

「何を言ってるのか、俺にはさっぱりわからない。汚名を着せたいっていうなら、警察を呼んで、俺の罪状を正式に告げさせればいいだろ」

「それに、今どき録音なんかで罪を認定できるのか? 証拠能力は低いはずだ」

「そもそもお前ら二人、さっき大勢の前で廊下に抜けて、数分して戻ってきたよな。その間に何を話したか、誰が保証できる?」

その言葉に、小林翔は思わず詰まった。

誰の目にも、清宮尚大が時間稼ぎをしているのは明らかだ。だが今の理屈だけは、確かに一見、穴がない。

――そのとき...

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