第77章

清宮紬の眉間が、ふっとほどけた。開いてみると、その下には写真が何枚か添えられている。

写っていたのは紙の契約書。謝罪と和解に関する文言が並び、署名欄には小川美玲の名。

その直後、画面の下部に音声メッセージが続けて届いた。

『そうだボス、こっちで誰に会ったと思います?』

清宮紬は鼻で笑い、指先で素早く打ち返す。

「さっさと言いな」

画面越しなのに、近藤さんのあのニヤついた笑顔が目に浮かぶ。

『岩崎成夫の娘――岩崎真乃の養母、吉川佳苗です』

長い呼び名の意味を頭の中で整理し終えた頃には、残っていた眠気もきれいさっぱり消えていた。

清宮紬は起き上がってベッドの端に腰を下ろし、続き...

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