第81章

電話口は一瞬、沈黙した。続いて返ってきた声には、露骨な戸惑いが混じる。

「……あんた、本当にボス?」

「誕生日、言ってみなさい」

清宮紬の杏仁みたいな瞳が、ぱっと見開かれた。

「私が誰だと思ってるの?」

その瞬間、向こうの声がふにゃりと柔らかくなる。

「いやぁ、これこれ……その感じです。怒らないでくださいよ。ボス、全国でも狭い部屋なんてほとんどお持ちじゃないでしょう? いきなり『小さい部屋』なんて言い出すから、ちょっと怪しいなって……」

清宮紬はぶっきらぼうに命じた。

「余計なおしゃべりはいい。10分。小さい部屋を見つけられなかったら、自分から辞表出して」

そう言い捨て、通...

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