第103章

幸音の思い込み――それとも、本当にそんな人物がいるのだろうか。

崇介に知らせるべき?

いったいどこで尻尾を掴まれた。幸音に危険はないのか。

津坂幸音は、宮原ミナミの胸中の揺れなど知る由もなく、勢いよく言い切った。

「古川フニがわざわざK市からM市まで追いかけてきたんだよ? 兄貴のそばに誰か潜り込ませてなきゃ、何だっていうの」

古川フニは、策が深すぎる。

自分と兄貴がいつ翠嶺荘に入ったかまで把握していて、しかも車を降りたタイミングを狙って「偶然」を装ってみせた。

――絶対に、兄貴に近づけさせない。

それを聞いた宮原ミナミは、思わず苦笑する。

「幸音ちゃんと津坂さんの予定って、別に...

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