第113章

「先生、この子……いったい、どうなっているんですか?」

宮原ミナミは、こんな症例に出会うのは初めてだった。病名は何なのか、治療法はあるのか――具体的に知りたい。

将来は医師の道に進むつもりだ。難症例に遭遇したなら、見過ごすべきじゃない。

彼女の真剣さに押されたのか、医師は口を開いた。

「この子は、正体不明の薬剤を注射されています。そのせいで複数臓器不全を起こしている。今後の治療費は……天文学的な額になります」

治る保証もない。

けれど、その先は言わなかった。

宮原ミナミは目を見開く。

「正体不明の薬剤を……注射?」

あの異常な反応も、納得がいく。

――でも、どうして...

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