第121章

井村明人は考えれば考えるほど腹が立ち、ついに手が出た。アフターサービス担当の胸ぐらをつかみ上げ、その顔に向かって怒鳴りつける。

何人もの看護師が「大声はおやめください」と制止したが、明人は苛立たしげに手で払いのけた。

「……どうしたんだ?」

木田平人が歩み寄り、状況を尋ねる。

担当者は木田平人の姿を見た途端、心底ほっとしたように息を吐いた。

「木田様……! やっと来てくださった……!」

「お前、見たことあるぞ! 旭日製薬の総経理だろ。テレビで見た……」

木田平人が来たことで、明人の表情はわずかに和らいだ。

総経理が直々に出てくるなら、少なくともこちらを舐めているわけではない―...

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