第144章

その写真、どう見ても監視カメラの映像を切り取ったものだ。輪郭は潰れてぼやけ、かろうじて男らしい体格だと分かる程度で、他に拾える情報はひとつもない。

「乗ってきた車は分かる?」

場合によっては、ナンバーだけでも手がかりになる。

津坂崇介は首を横に振った。

「車は監視の死角に停めてた」

死角。映像がない以上、追いようがない。

厄介だ。

宮原ミナミは下唇を軽く噛み、頭の中で思考を巡らせる。だが、糸口が見えない。視線を津坂崇介へ向けた。

この人が玉村慧一をあれだけ早く絞り込めたのなら、他にも何か掴んでいるはずだ。

そう思った矢先、バッグの中のスマホが震え、着信音が鳴った。画面に出た...

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