第157章

「遠坂鳥谷?」

宮原ミナミは記憶を丹念にさらった。だが前世でも今世でも、その名を耳にした覚えがない。

「知らない。……その人が、あいつに私を盗撮させたの?」

「そうだ。昨夜11時過ぎに吐いた。君はもう寝てると思って、連絡しなかった」

次の瞬間、津坂崇介からファイルが送られてくる。

遠坂鳥谷に関する資料だった。

「津坂さん、仕事早すぎない?」

ただ一晩眠っただけで、盗撮犯の「上」を吐かせたうえに、その上まで洗い出している。

――昨夜、寝てないんじゃないの?

胸の奥に、ちくりとした罪悪感が浮かぶ。

本来は自分の問題なのに、他人にここまで動かせてしまった。

何かお礼を……。

...

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