第159章

もし本当にそうだとしたら、もうひとつ、別の疑問が生まれる。

医理の本は、彼女が孤児院に引き取られたときからずっと傍にあった。十数年。あいだに怪しい人物が現れた覚えもない。

一方で薬方は、母の遺産を受け取りに遠川グループへ行った、そのときに初めて手にしたものだ。

――ということは。相手はずっと遠川グループの周辺に人間を置いて、こちらの動きを見張っていた……?

いや、違う。

宮原ミナミはすぐに、その推測を自分で打ち消した。

十数年も張り付かせるなんて、コストがかかりすぎる。さすがに現実的じゃない。

やっぱり最近になって動いたんだ。問題は――どこで自分がボロを出したのか。背後の人間に...

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