第199章

津坂崇介は言われたとおり宮原ミナミをストレッチャーに乗せ、看護師と一緒に手術用のベッドを押して手術室へ入った。

壁にもたれ、手術室のランプが点いたのを見届けて、ようやく少しだけ息をつく。

――けれど、宮原ミナミが出てこない限り、胸の奥の重りは落ちない。

彼はただ、手術室の扉の上に灯る明かりを見つめ続けた。気づけば三時間。

その間に、地下駐車場にいた連中を捕まえさせ、吐かせて黒幕を炙り出すべきだと分かっていた。

黒幕に代償を払わせるべきだとも。

幸音に連絡すべきだとも。

それでも、指一本動かす気になれない。

視線は、手術室の扉に縫い付けられたまま。

怖かった。

ほんの少し席...

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