第209章

切って捨てるように。

スマホ越しに「ツー、ツー、ツー……」という無機質な音が流れ、ハミルは思わず固まった。

次の瞬間、着信音が再び鳴る。さっきと同じ番号だ。

ハミルは口元を歪めた。――さっきは、意地を張って切っただけか。

「古川さん。まだ何か?」

ハミルはすぐさま尊大な調子に戻す。

はは。どうせ『手が滑った』とか言って誤魔化すつもりだろう。こういう手口なら、いくらでも見てきた。

「さっき、ひとつ聞き忘れましてね」

受話器の向こうで、くすりと笑う気配がした。

「娘のフニが言うんですよ。今はネットの時代だから、こちらもアップデートしないと。お客様にお電話でご挨拶したら、最後にサ...

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