第223章

「奥さま、お風呂のお湯、張っておきました。ご用がなければ、あたし……姉妹たちと少し麻雀してきても?」

今夜は家の中が賑やかになる。あんな騒音を聞く気はなかった。

谷宮秋美は力なく手をひらひらと振り、女を下がらせた。

一方その頃。

宮原ミナミは自宅の別荘の前に立ち、ふと視線を落として、隅に置かれた冷えきった出前を見つけた。

「はぁ……まさか私にも、いいことする日が来るなんてね」

普段の彼女は、面倒は避ける主義だ。見知らぬ相手と関わるくらいなら、最初から距離を置く。

けれど、まともな大学生たちと一緒にいる時間が長くなると、つい気が緩むらしい。

そんな自分が可笑しくて、ミナミは片手...

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