第224章

「どうして洗面ボウルをプラスチック製にしようなんて思ったの?」と宮原ミナミが訊いた。

谷宮秋美は呆けたように答える。

「登が……大理石はカビやすいし、陶器は水垢が溜まるって……」

「あなたの家、住み込みの家政婦さんがいるでしょ。それで心配するの?」

その一言で、頭を殴られたみたいに我に返った。

そうだ。掃除は家政婦がやる。月給だって2万。

それに、洗面台の掃除なんて、そこまで面倒なものでもない。

宮原ミナミは手にしていた排水トラップとホースをぽいっと放り投げた。

カラン、と床に当たって乾いた音が響く。

顎で洗面台の背面を示す。

「ほら……ここ」

洗面台の裏側の板を、彼女...

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