第232章

沈村真琴は前世、M市で大きな旗を振り回して好き放題やって、K市の沈村本家から警告まで食らっていた――宮原ミナミは、そのことを覚えている。

今日の一件は、ある意味「いいこと」をしたと言えるだろう。

あの騒ぎを、予定より早く表に引きずり出したのだから。

ついでにもうひとつ。

佐々木リリに「人を見下す癖は損しかしない」と、身をもって教えてあげた。

礼などいらない。

やるべきことをやっただけだ。

佐々木リリは本来、白石成俊の顔を立てて、この場は飲み込むつもりだった。沈村真琴を追い出すなら追い出すでいい。所詮は私生児、どうせ大した波にはならない――そう踏んでいたのだ。

だが、宮原ミナミ...

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