第24章

宮原ミナミは踵を返し、開け放たれた扉越しに中を覗いた。

そこには、床に倒れ込んだ宮原美奈子。

周囲には紙がばらばらと散らばり、艶のある黒髪が床一面に広がっている。まるで風雨に打たれた温室の花――。

警備室も、彼女の失神をきっかけにすっかり混乱していた。

因果応報。自業自得だ。

――

M市最大の私立病院。

学校から連絡を受けた福部優子は、血相を変えて病院へ駆けつけた。

「看護師さん、美奈子は……美奈子は大丈夫なんですか?」

ハンドバッグを握りしめ、焦りを隠せない。磨き上げられた床にハイヒールが乾いた音を立て、その一歩一歩がやけに耳障りだった。

宮原家はこの病院の上客だ。毎年...

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