第43章

福部優子は唐突に怒号を上げた。怒りで頭がかっと膨れ上がり、一歩退いて体勢を立て直すと、拳を叩きつけるようにしてドアを殴りつけ、そのまま振り返って二階のいちばん奥の部屋へ駆けていく。

宮原ミナミが美奈子を傷つけた。あいつだ。

どうして美奈子は病院で苦しんでいるのに、宮原ミナミだけがのうのうと寝ていられる?

殺してやる。宮原ミナミを、殺してやる。

優子はドアを蹴り飛ばした。だが、宮原美奈子の部屋と同じく、そこも空っぽだった。

宮原江太郎は脇で先ほどの出来事を噛み砕くように立ち尽くし、胸の奥の怒りを深く押し殺してから、優子の肩を軽く叩いて宥める。

「まずは病院へ行って美奈子を見よう。あ...

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