第61章

宝崎方哉は勢いよく立ち上がり、同意を求めるように声を張った。

「俺、答案の問題ぜんぶ埋めたし、見直しも一回やったんだぞ。主要3科目、絶対80点以上いくって。なのにグループの連中、『夢見すぎ』とか言いやがってさ。見る目ゼロの、井の中の蛙どもが」

宮原先生の補習と、寝る間も惜しんだ狂気じみた勉強の日々を経て――彼は胸を張って言えた。

もう、毎年最下位争いをしていた「どうしようもない宝崎方哉」じゃない。

国の未来、名門の種、今年の大学入学共通テストで一番の大穴になる男――そう信じられるほどに。

林原めめがふうっと息を吐き、拳で机をどんっと叩く。小さな顔を真っ赤にして、勢いよく乗っかった。

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