第7章

宮原美奈子は服を持ち上げて見せた。

「ねえ、あと数日で坂村グループの周年パーティーでしょ。これ、ママがあなたのために用意した礼服なの」

わざとらしく目を丸くし、羨ましそうに息をのむ。

「t.gのオートクチュールだよ。1着で100万以上するんだから。ママ、私にはこんな高いの買ってくれたことないのに」

宮原ミナミは、彼女の手の中のドレスにちらりと目をやった。確かに贅沢な作りだ。

けれどt.gは、艶っぽく成熟した雰囲気のブランドで、好むのは二十代後半から三十代あたりが多い。

来月でようやく18歳の自分が着れば、服に着られる。気迫でねじ伏せられず、むしろ下品に見えかねない。

宮原美奈子...

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