第83章

宮原江太郎は、宮原ミナミがすでに自分の狙いを見抜いているとも知らず、うまく隠せているつもりで話題を早崎朝子へとすり替えた。

「それならいい。誰かが腹いせに動いてるんじゃないかって心配してたんだよ。そうだ、先週お前にちょっかい出してきた連中、ちゃんと謝ったのか?」

そう言いながら、いかにも義憤に駆られた正義の味方みたいな顔を作る。

「もし謝ってないなら、パパに言え。パパが必ず、きっちり落とし前つけさせてやるからな」

宮原ミナミは視線を落とした。前髪がさらりと滑り、表情は影に隠れる。

「……謝ったよ」

その返事を聞いて、宮原江太郎はようやく本性を覗かせた。

「今日さ、早崎様から電話が...

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