第243章 ロックオン

医師の言葉を耳にして、田中浩の胸に満ちていた歓喜は、潮が引くように冷徹なものへと変わっていった。

「すまない、少し興奮しすぎたようだ。すぐに本人に確認する」

田中浩は大きく息を吸い込むと、田中瑶子の枕元へと歩み寄った。

「瑶子、お前がこんな姿になったのは……雲田美咲の仕業か?」

問いかけた瞬間、田中瑶子の身体が激しく痙攣し始めた。

声帯を失った田中瑶子は、言葉を発することができない。ただ喉の奥から、獣のようなうめき声を漏らすのみだ。そのあまりに激しい発作に、医師や看護師たちも息を呑んだ。

「田中さん、退出をお願いします! 直ちに処置を行わなければなりません」

主治医は強い口調で...

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