第252章 賀川時の推測

賀川時は大胆な推測を口にした。誰かが賀川哲也と賀川翁の確執を嗅ぎつけ、哲也を始末してその罪を賀川時に着せようとしているのではないか、と。

叔父が甥を殺害し、家督を奪おうとした――そんな偽りの構図を作り上げ、賀川翁と賀川時の関係に亀裂を入れることこそが真の目的だというのだ。

賀川翁は時の推測を聞き終えると、納得したように深く頷いた。

「一理あるな。犯人の狙いがお前への濡れ衣だというなら、この件の調査はお前に任せよう」

賀川翁は椅子に座ったまま、鋭い視線を賀川時に向けた。

時は頷き、椅子から立ち上がる。

「承知しました、叔父上。すぐにホテルへ向かい調査を進めます」

賀川時が病室を出...

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