第386章 広告出演料

片桐佐希は、賀川哲也からの電話がこれほど早くかかってくるとは思っていなかった。内心では彼が電話をかけてきた目的を察していたが、あくまで何も知らないふりを決め込むことにした。

「ええ、時間はありますよ。もともと片桐夏と夕食をとる予定だったんですが、急用が入ってしまって来られなくなったの。ちょうど一人で食事に行こうかと思っていたところなんです」

片桐佐希は電話越しにそう微笑んだ。

受話器の向こうで、賀川哲也と雲田美咲の瞳が輝く。

「佐希叔母さん、それならちょうどいい。俺と彼女もこれから夕食なんだ。一緒にどうですか? 少し話したいこともあるし」

賀川哲也の誘いに、片桐佐希は快く頷いた。彼...

ログインして続きを読む