第407章 不運な密航屋

田中浩は即座に執事へ命じ、密航を取り仕切る裏稼業の者たち――密航屋の調査に向かわせた。殺人犯が一般人を装ってこの国に入国できるなど、彼は微塵も信じていなかったからだ。

執事は手勢を率いて直ちに行動を開始した。その調査手段が、警察のそれとは比べるべくもなく暴力的なものであることは想像に難くない。

時を同じくして、他の名家にも情報は届いていた。

賀川のお爺さんは目を細め、松田に問う。「本当に、その『屠殺者』とかいう男の仕業なのか?」

「はい。A国の報道を洗わせましたが、被害者の状況は確かに田中瑶子のそれと酷似しています。法医にも見解を求めましたが、警察が公開した傷跡の特徴から見て、同一犯...

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