第419章 情熱

賀川時が焼いたプチケーキを味わったあと、雲田茜は親指をぐっと立ててみせた。

「ねえ、料理人になろうって考えたことない? あなたの作るケーキ、本当に絶品なんだもの」

雲田茜は賀川時の腕前を褒めちぎる。

賀川時は幸せそうな表情を浮かべた。料理人であろうとなかろうと、愛する人が自分の作った料理を食べてくれる姿を見るのは、いつだって至福の瞬間だ。

「俺が飯を作るのはお前だけだよ。親父だって、俺の手料理なんて食ったことないんだからな」

賀川時は愛おしそうに雲田茜の頭を撫でた。

すると雲田茜はふと小首を傾げ、何かを思いついたように賀川時を見つめた。

「そういえば、私の名義で持ってる飲食系の...

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