第450章 私ではない

雲田美咲は、なぜデイヴィルがあれほど断定的に「賀川哲也にはあの利権は手に入らない」と告げたのか、まだ疑問を抱いていた。だが、その答えはすぐに明らかとなった。

田中家壊滅の報せは、まるで静かな水面に投下された機雷のように炸裂し、天を衝くほどの激震を巻き起こしたのである。

瞬く間に、街中の人間が四大財閥の末席である田中家の滅亡を知ることとなった。警察上層部は箝口令を敷こうとしたものの、現場に踏み込んだ警官たちは必ずしも局長の息がかかった者ばかりではない。彼らの口から情報は漏れ出し、とりわけ田中一族の凄惨極まる死に様は、尾ひれをつけて拡散していった。

残る三大財閥は田中家の崩壊に戦慄しつつも...

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