第486章 1億?

個室に取り残された三人は、部下の報告を聞いて一様に言葉を失った。

報告に上がった部下は、三人が聞き取れなかったのだと勘違いし、先ほどの言葉をもう一度繰り返す。

それでも、個室の空気は水を打ったように静まり返っていた。

やがて、雲田美咲が信じられないというように口を開いた。

「姉さんが一億円を当てたって、本当に間違いないの」

部下は深く頷く。

「はい。間違いなく一億円です。最近CMで話題になっている、飲料のQRコードを読み取るあのキャンペーンでして」

雲田美咲は弾かれたように賀川哲也へと視線を向けた。彼女の記憶が正しければ、その飲料メーカーの社長は彼の叔父だと、以前彼自身から聞い...

ログインして続きを読む