第12章 あなたを見て、思わず笑ってしまう!

浜野南は笑みを浮かべて彼を見つめた。今日は最高に気分がいい。彼の前でこれ見よがしに自慢しない手はないだろう。

「あまり浮かれていない方がいいと思うがな。食事にするぞ」

相沢直希は冷めた声で忠告すると、ベッドの上のミニテーブルを引き寄せ、袋から料理を一つ一つ取り出していった。

「もう契約は済んだんだから。あんたが悪だくみする余地はないわよ」彼女はベッドの上であぐらをかき、片手で気だるそうに顎を支えながら、彼に笑いかけた。

「そうだ、録音データを渡しなさいよ。今持ってても、もう意味ないでしょ」

相沢直希は彼女の言葉に答えず、ただスープの椀を差し出した。「スープを飲め」

浜野南は受け取...

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