第296章 私は大丈夫、まだ耐えられる、行かないで……

 外の車内から、相沢直希は窓越しに彼女と谷本賢太がレストランで酒を酌み交わしているのを目にし、たちまち表情を険しくさせた。

「相沢さん、浜野さんの携帯は電源が切れています」太田理玖が振り返って彼に告げる。

「電源を切っていなければ、彼女と谷本賢太の酒盛りを邪魔することになるだろう?」彼は二人を見ながら鼻を鳴らした。こんな夜更けに、ずいぶんとロマンチックなことをしてくれるじゃないか。

 この後はまさか、同じ寝室で寝るつもりか?

 太田理玖がそちらに目をやると、確かに浜野さんは谷本賢太と酒を飲んでいた! これは直樹さんをわざと刺激しているのでは?

「行くぞ」相沢直希が冷ややかに一言吐き...

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