第323章 彼は自分に逃げ道を残さないのか?

「相沢さん、あのおばさん、いくつなんですか?」隣の美女が笑いながら尋ねた。

「三十過ぎ。もう子供の母親だよ」相沢直希は彼女に言った。

「えっ、あんな年なの?しかも子供の母親?それって、すっごいおばさんじゃないですか!」

若く美しい女性は片手で口を覆い、白いカジュアルな服を着た浜野南を上から下まで見回し、驚きと嘲笑に満ちた表情を浮かべた。

でも、彼女は三十代には見えない。

「……杉原美奈、行きましょう」浜野南は怒りと悲しみをこらえ、親友の腕を引いてスーパーへと向かった。彼女の口達者なら、言い返すことなどたやすいはずなのに、彼とは一言も言葉を交わしたくなかった。

心が、もう砕けてしま...

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