第326章 お爺さんが突然病院に来た

翌日の午前十一時過ぎ。浜野南は依頼人と連れ立って裁判所の正面玄関から出てきた。

「浜野先生、叔父が先生に賄賂を渡そうとしていたなんて、どうして教えてくれなかったんですか? 一体いつの間に?」

隣を歩く前田が、驚きも露わに尋ねてくる。

法廷で相沢弁護士と二時間以上にも及ぶ激しい論戦を繰り広げた後、南は突如として録音データと小切手を証拠として提出し、叔父の意図を問い詰めたのだ。

さらに、前田と夫の関係を意図的に引き裂こうとしたのではないかと、鋭い言葉で追及した。

南の圧倒的なオーラと矢継ぎ早の尋問に押され、前田の夫が遭った交通事故の責任の矛先は、見事に前田文浩へと向けられた。

そして...

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