第354章 彼に帽子を被せたくない?

彼の言葉が終わらないうちに、祖母はまたわざとらしく泣き出した。

「ここで少しおばあちゃんの話し相手になってくれてもいいじゃない? おじいちゃんも来てくれないし、お前のご両親もお兄ちゃんも誰も来ない。お前は今ケガをしているから、お酒の席に出る必要もないんだし、ここで私とちょっと話すくらい、どうってことないでしょ?」

相沢颯馬は彼女を見て、呆れたようにため息をついた。

「……分かったよ」

「颯馬、好きな女の子はいるの?」

彼女はわざとらしく話題を振りながら、彼のグラスに再び酒を注いだ。

「いるよ」

彼は短く答えた。

「誰なの? おばあちゃんが一肌脱いであげようか?」

祖母がジュ...

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