第380章 初めて彼女の両親に挨拶する

吉井和彦はソファに座るスーツ姿の田村律を一瞥すると、その隣にいる中年の男性へ視線を移し、礼儀正しく挨拶をした。

「初めまして、お父さん。杉原美奈の恋人の吉井和彦と申します。彼女から常々ご家族のお話を伺っておりまして、今夜はぜひご挨拶に上がりたいと思い、お邪魔いたしました」

「ゲホッ、ゴホッ……」

ソファで茶を飲んでいた杉原晴人は、思わずむせてしまった。妹の彼氏だと? そんな話、初耳なのだが。

杉原美奈は玄関口で硬直していた。あまりの気まずさに穴があったら入りたい気分だ。手に持っていたひまわりの種も食べる気が失せた。いくらなんでも、あんなストレートに言うなんて。

これじゃ、両親に二股...

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