第393章 このクソ男に散々いいようにされた

アシスタントが荷物を運び入れた直後、相沢颯馬もそのまま部屋へ入ってこようとした。浜野茜が慌てて立ちはだかる。

「ちょっと、入ってきて何の用?」

「おまえの様子を見に来ただけだ」

低い声で言いながら、颯馬は手を伸ばし、茜の額に触れた。熱はない。鼻水も出ていない。声だっていつも通りだ。――どこが風邪だ。

茜は露骨に嫌そうに手を払いのけ、鼻で笑う。

「なに? 昼間、彼女と散々ベタベタしてきたくせに、今度はあたしに触りたいわけ? 近寄んな、クズ男」

颯馬はちらりと、こちらを窺っているアシスタントに視線を投げた。

「美月、先に出てろ」

「……はい」

美月は荷物を置くと、そそくさと退室...

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