第11章
冷たい風が一吹きした。元々体調がよくない細川明美が咳き込んだ。
「様子を見に来たの。退院したばかりって聞いたから」
浅尾尚樹は軽く微笑んだ。
「昼間会ったばかりなのに、夜にまた来るなんて。そんなに彼に会いたかったの?」
細川明美の顔は一瞬で真っ赤になった。彼女と浅尾武治の関係は堂々としたものなのに。
浅尾尚樹の口から出ると、まるで不倫がバレたような慌てた気持ちになってしまう。
この人はなぜこんなに率直なの?女の子には恥じらいがあることを知らないの?
海外で何年も揉まれて世慣れているはずの人が、こんな恥ずかしい言葉を言うとは思えない。
明らかにわざとだわ!
でも何も言い返せな...
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