第149章

江川が近づき、桜井有菜が身を起こすのを見て、慌てて彼女の体を支えた。

「肩甲骨が折れているんだ、無理に動いてはいかん!」

桜井有菜は微笑みながら枕に寄りかかった。

「長く寝込みすぎて、体が少し強張っているんです」

江川は頷き、ついでに桜井有菜の脚を軽く揉みほぐしてやった。

「確かに少し硬くなっているな。後で藤宮にマッサージさせよう」

藤宮?

そう話していると、病室のドアが開いた。藤宮弘也が慌ただしく入ってくる。彼がスーツ姿なのを見て、桜井有菜は眉をひそめた。

「まだ回復期なのに、もう仕事ですか」

藤宮弘也は軽く笑い、江川の後ろに立った。

「少し処理すべき件があってな。もう...

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