第160章

桜井有菜と少し言葉を交わすうちに、越前美也はすっかり羽を伸ばし始め、学校での出来事をあれこれと話し出した。

「有菜ちゃん、聞いてよ!有菜ちゃんがいないこの数日、ルカスがまた学校に来てるんだけどね。毎日桜井美月と一緒にいて、まるで恋人同士みたいなんだから!」

桜井有菜は眉をひそめた。ルカスはターゲットを変えたのだろうか。

「コンクールの関係で?」

越前美也が頷き、二人は頭を寄せ合ってぺちゃくちゃと話し込んでいた。そこへ藤宮美子が入ってきて、美也をひょいと引き離した。

「有菜ちゃんの休息の邪魔をしないの。さあ、宿題をやりなさい!」

宿題と言われた途端、越前美也はあからさまに肩を落とす...

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