第173章

藤宮光が家に帰り着くや否や、愛しの母と顔を合わせる間もなく、父親に追い回されて殴られる羽目になった。光は発狂寸前だった。

「親父、俺もう二十歳過ぎてんだぞ! いい加減殴るのやめてくれないか! 母さん、母さん、じいちゃん! また親父が俺を殴ろうとしてる!」

幼い頃から、これがこの父子の日常茶飯事だった。光は昔から悪戯好きで、屋敷中で騒ぎを起こしてばかり。今日誰かに殴られたかと思えば、明日は誰かを殴り飛ばすといった具合で、藤宮明司を常に悩ませていた。毎日のように親が呼び出され、明司の面目はすっかりこの息子に潰されていたのだ。

騒ぎを聞きつけて出てきた祖父は、怒り心頭に発していた。

「明司...

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