第177章

桜井有菜はモニターに映る距離をじっと見つめていた。赤いラインはもう目の前だ。あれを越えれば、いつでも発射できる。室内は水を打ったように静まり返り、全員の視線が画面に釘付けになっていた。

「紫、弘也、撃て!」

桜井有菜の号令と同時に、紫と藤宮弘也が操るドローンが火を噴いた。戦闘はわずか三十秒で決着がついた。凄まじい破壊力だ。

斉藤剛たちはその光景に圧倒されていた。その場を後にする時でさえ、彼らはまだ信じられないといった面持ちだった。あの圧倒的な火力があれば、自分たちの援護などなくても桜井有菜のチームは間違いなく完勝する。

それどころか、もしあれが自分たちに向けられたとしたら——結果は同...

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