第178章

桜井有菜も当然彼に気づいていたが、終始挨拶する素振りすら見せなかったため、藤宮光は腹を立てていた。

決勝戦になると、桜井美月が目に見えて緊張し始めたのとは対照的に、他の生徒たちは誰もが興奮した面持ちだった。

桜井有菜はそんな彼女の様子を滑稽に思いながら、ルカスの方へ視線を移した。彼は席に座ったままじっとこちらを見つめており、目が合うとふっと微笑みかけてきた。

「決勝の課題はくじ引きで決定します。各チームの代表者は前へ出てください!」

桜井美月がくじを引きに行き、戻ってくると皆に課題を共有し、最終的にそれは桜井有菜の手に渡った。実に見事な連携だ。

課題に目を通した桜井有菜は、ふっと笑...

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