第18章

桜井有菜も越前美也の口から、桜井美月が学校の人工知能部の部長だと知った。これは本当に偶然だ。

元々、桜井有菜はこの学校のクラブ活動に興味がなかった。世界ランキング一位のハッカーとして、こういったレベルの大会は彼女にとって物足りないものだった。

桜井有菜の能力は、人工知能の研究においてすでに専門家チームを超えており、彼女自身も多くの組織から勧誘されていたのだ。

「桜井美月、本当に私を入部させたいの?」桜井有菜は桜井美月をじっと見つめながら尋ねた。

桜井美月の瞳が一瞬冷たく光ったが、彼女の顔には相変わらず無害な笑顔が浮かんでいた。

「有菜ちゃん、もちろん入部してほしいわ。でも知ってるで...

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