第193章

しばらく呆然としていた北島は、やがて雷が落ちたかのように激しく爆発した。

「なんだと、このオッサンは誰だ! 叔父の分際で婚約者だと? 藤宮の家は、お前に後ろ盾がないからって舐めているのか! 言え、どうやって騙した。金を握らせたのか。いくらだ、俺が払ってやる」

北島はただ口を滑らせただけだったが、桜井有菜の顔色は瞬時に曇った。これには藤宮光も呆気にとられ、慌てて口を挟む。

「北島教授、何を馬鹿なことを言ってるんですか! 金ってなんですか。有菜ちゃんは弘也叔父さんよりずっと優秀なんですよ。ボケたんですか、有菜ちゃんは……」

「叔母さんと呼べ!」

突然の藤宮弘也の冷徹な声に、藤宮光はビク...

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