第202章

これほど大きな南紅瑪瑙——その価値は言うまでもないが、何より成田望が自ら採掘してきたという事実だけで十分すぎるほど貴重なものだ。

「お前ってやつは。まだこんなに若いってのに、急いで嫁に行くなんてな。たしかに藤宮弘也はいい男だが……先輩はいつだってお前の味方だ。もし虐められたらすぐ俺に言えよ、分かったか」

桜井有菜が頷き、口を開こうとしたその時、ふいに腰を抱き寄せられた。

「そんな機会は決して訪れない。行こう、二人の恩師に挨拶を」

藤宮弘也は桜井有菜の手を引き、控室へと向かった。ドアを開けた途端、中から激しい口論が聞こえてきた。

「北島成幸、このクソ爺め!有菜ちゃんはわしの弟子だと最...

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